ジュニア練習に
本気で挑んでみた
今回、ハシルトンジュニア アドバンスコースの練習会に、見学ではなく「いちメンバー」として参加させてもらった。手加減なし、忖度なしで練習に飛び込んだ50代男性の姿を、ありのままにお届けする。
同じ目標に向かって汗を流す仲間ができること。勝ち負けを分かち合う中で自然と育まれる仲間意識。学校の枠を超えた関係を築ける場所は、思っている以上に貴重なものかもしれない。

本気で何かに向き合い、自分の可能性を試し、目標を掲げてそこに近づいていく。そんな経験の価値は、今回身をもって感じることになった。
もちろん、体を動かすこと自体の効能も見逃せない。運動習慣は健康な体づくりに直結するし、思いきり汗をかくことは何よりのストレス発散になる。勉強や人間関係で溜め込んだモヤモヤを、コート上で全力プレーに変えて発散する。そんな子どもたちの姿を、今回何度も目にすることになった。
そんなジュニア活動の魅力を、外から眺めるだけでなく「実際に体験してみる」ことで伝えたい。見学や取材ではなく、正真正銘のガチンコレポートだ。
わが子がどんな顔でコートに立つのか、気になったことはないだろうか。今回、その空気を少しでも保護者の方に伝えられたらと思う。

まずは挨拶、
そして準備体操
まずは先輩たち(ジュニアメンバー)にご挨拶。
すぐにストレッチのような準備体操が始まった。ふだん使わない筋肉が悲鳴を上げる。思うように曲がらない体をよそに、先輩たちは涼しい顔でこなしていく。

何が正解か分からずキョロキョロしていると、先輩たちが優しく教えてくれた。どうやらハシルトンジュニアは、想像以上に気さくでメンバー同士の仲も良さそうだ。

「ただのストレッチでしょ」そう思っていたのは最初だけ。想像以上に体力を消耗し、吹き出す汗にも驚かされた。これは、自分が普段やっているストレッチとは何かが違う。最近流行りの体幹トレーニングやインナーマッスル強化の類だろうか。深く追求したいところだったが、目の前のメニューをこなすだけで精一杯だった。
ランニングで
早くも限界を感じる
ストレッチが終わると、今度は体育館内でのランニングが始まった。どうやら自分のペースで走ればいいらしい。体育館の隅にはタイムキーパーが立ち、大きめのデジタルタイマーを片手に声をかけている。

残り時間を見る勇気がなかった私は、「とにかく歩かない」ことだけを目標に走ることにした。とはいえ、周回遅れだけは避けたい。結果は先輩たちに何度も抜かされる展開となったが、無駄な大人のプライドも手伝って、なんとか最後まで走りきった。
リアクションステップ、
往復ダッシュ、
そして限界へ
やっと終わったとドリンクを口にした瞬間、先輩たちはもうコートへ戻っていく。休む間もなく、リアクションステップからの往復ダッシュがスタートした。
何本で終わるのかは聞かされていない。質問すれば教えてもらえるとは思うが、聞いてしまうことで気持ちが切れてしまう気もする。私は目の前のメニューだけを見ることにした。


それにしても、先輩たちの軽快な動きとリアクションステップの速さには驚くばかり。隣にいた先輩(小学校低学年)を見ながら、ランニングのときと同じく「遅くてもいいから続ける」ことを目標にした。
しかし、その目標もあっけなく崩れ去る。リアクションステップがとにかくきつい。その後に控えるダッシュなど、もはやできる状態ではなかった。

ついに、隣で一生懸命取り組む先輩たちを横目に、膝に手をついて休憩することに。その後も数本は挑戦したが、最後まで走り切ることはできなかった。
素振りに宿る量より質
2回目の休憩をはさみ、少し経つと先輩たちがラケットを手にコート中央へ集まり出した。私も急いで合流する。今度は素振りの時間だ。
ただ振るだけではない。頭の中で実際のシチュエーションを思い描きながら、量よりも質を意識した素振りをしているように見えた。

隣の先輩の素振りを見ていると、こちらまでシャトルの軌道がうっすら見えてくるような錯覚に陥るレベル。練習の質を高めようとする姿勢を、肌で感じることができた。
いよいよシャトルを
使った実践練習
3度目の休憩をはさみ、いよいよシャトルを使ったメニューが始まる。いくつかのグループに分かれ、それぞれの参加者に合わせた練習が展開されていった。
半面を使った1対1の反復練習、シングルスの実戦形式など内容は多彩。本気で取り組む姿勢と笑顔が同居する、とても良い雰囲気だった。個人的に印象的だったのは、対戦形式の練習における取り組み方。負けず嫌いなメンバーが多いのも、チームの雰囲気ゆえかもしれない。



締めの挨拶と、
思わぬ集合写真
練習終了後、コーチによる締めの挨拶でも、チームの仲の良さを改めて感じることができた。

そして気がつけば、集合写真の撮影に。これは私がお願いしたわけではない。まるで観光地で「すみません、シャッターお願いします」と声をかけられ、逆にスマホを渡されて撮影を任されたような、あの独特の雰囲気だった。どんな空気感か、想像していただけるだろうか。

編集後記
大人になってから、本気でジュニアの練習に混ざる機会はそう多くはない。今回改めて思い知ったのは、自分の体力のなさだけではなかった。
汗だくになりながら何度も打たれるダッシュ、成功しないリアクションステップ、追いつけない先輩たちの背中。悔しさや情けなさを感じる場面は正直たくさんあった。それでも不思議と「もう嫌だ」とは思わなかった。隣で本気を出している先輩たちの姿が、自然とこちらの足を前に運ばせてくれたからだと思う。
ハシルトンジュニアの子どもたちは、決して怒鳴られて追い立てられているわけではない。むしろ終始笑顔があり、失敗した仲間には自然と声がかかり、対戦形式の練習では「負けたくない」という素直な気持ちがぶつかり合う。厳しさと温かさが、ごく当たり前のように同居していた。
たった数時間、コートに立たせてもらっただけの自分でも、正直ここまで何かを持ち帰れるとは思っていなかった。学校の外に、本気で向き合える仲間がいる場所。負けて悔しくて、それでも次はと思える場所。そんな時間の意味を、身をもって教えてもらった気がする。
体験してみたい方、見学だけでも大歓迎とのこと。興味のある方はぜひお問い合わせを。
